コラム 「川端康成」

先日、久しぶりに川端康成の「片腕」という小説を読みました。

大学にいた頃に読んだ記憶があり、その時もすごいなと思いましたが、年をとった今、

読み返してもすごいなと思います。天才だなと思わせる作品です。

その内容を少しだけ紹介しますと、冒頭「片腕を一晩お貸ししてもいいわ」というセリフで

始まる作品です。

男が若い女から片腕を借りて家に持ち帰るというものです。

川端康成は昭和47年に自殺しています。私は、大変驚いた記憶があります。

 

川端康成は下戸なのでお酒を飲みませんが、銀座の高級クラブに行き、同店のホステスさんと

何も喋らず手をずっと握って、早い時間から閉店までそうしていたという話しがあります。

このホステスさんとは色々な人が間に入って別れたんですが…。

「片腕」はこの人がモデルだったらしいです。

 

川端康成は「新文藝日記」(博文館新社)で「同居の女は教養の低いのがいい。」と

書いておられます。

「伊豆の踊子」「雪国」に出てくる女性は学はなくても気のいい女の人が出てきますね。

 

そういう中で、何も喋らず手をずっと握っている前記ホステスさんとの心安らぐ時間は

とても作品を作る上で大きなものだったんじゃないかとも思いますね。

 

川端康成は2歳で父を3歳で母を亡くしています。

父方の祖父母に引きとられますが、その祖父母も15歳で2人とも亡くなっています。

  mae

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