コラム 「小澤征璽」

先日、村上春樹の企画による「小澤征璽さんと、音楽について話をする」(新潮社1600円)を読みました。

ちょっと 「読書案内」にすることがしにくい感じの対談集なのでここで少し紹介したいと思います。

その17頁から18頁にかけて村上春樹はこういうことを言っています。

 

ものを創造する人間は基本的にエゴイスティックにならざるを得ない。

いつもまわりを見回して波風を立てないように、他人の神経逆なでしないように常にうまい落としどころを

考えながら生活を送っていたら、どのような分野であれ、その人には創造的な仕事なんてまずできないだろう。

ゼロの地平から何から立ち上げるには、個人的な深い集中が必要とされるし、

それは他人の協調とは無縁でデモーニッシュな場所で進行させられるといわれています。

 

他人と協調していては創造的な仕事はできないということなんでしょうね。

村上春樹の生活については以前にも少し紹介したことがありますが、他人と協調とは無縁な生活ですね。

 

また、この本の276頁に対談中の小澤征璽さんがボストン時代に森進一、藤圭子をよく聴いたという発言が

あり驚きました。演歌も興味があるということらしいです。

それから、この本を読んだ日に偶然ですが、「ノルウェーの森」(村上春樹原作)の映画化されたものの

DVDをみました。この映画はトラン・アン・コンという監督が脚本も書いています。

この映画を村上春樹が見てこういうことを言っています。

 

「『ノルウェーの森』って実は女の人が中心になっている話だったんだと、はっと気づいたんです」

(季刊誌「考える人」2010年夏号№33 21頁)私もそう思いましたね。

原作は一人称の男の目線で書いてありますからね。原作とは違った感じはしましたね。

 

ただ、村上春樹の作品は他のもそうですが、なかなか理解しにくいところがあるように思いますね。

この作家が何を考えていて、小説をどういうものとしてとらえているかを理解する必要がありますね。

私もそんなに理解している訳ではないのですが…。解説本を読んだほうがいいですね。

おすすめは、「村上春樹をよみつくす」(小山鉄郎 著 講談社新書760円)です。

  mae

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