読書案内 『「夫婦」という幻想』―なぜ、結局いがみあってしまうのか 斉藤 学 著(祥伝社新書¥760)

1 この本は精神科医で家族機能研究所の代表をしている人が書かれた本です。

なかなか面白い内容で、夫婦関係に行き詰っている人には大変に参考になる本だと思いますね。

女の人がどういう事を考えているのかよく分かります。

 

2 2003年の資料によると、配偶者間殺人215件のうち、

女性が加害者(犯人)のものが82件もあります(38.1%)。

一般的に男が女に暴力というケースが多いように思うのですが、

女が男(夫)を殺すケースが4割近いんですね(16頁)。

女性は夫といっしょに生活することがストレスであり男性はひとりでの生活がストレスになる

という指摘はスルドイですね(24頁)。

一般的に結婚というものはそういうものだといわれます。

 

3 日本の社会構造がマザーとワーキングウーマンを両立しにくい仕組みになっているので、

女性は結婚によって捨てるものが大きい(27頁)。

その結果、とてもすべてを賭けられるような男ではないことはわかっていながら、

ごまかしごまかし3~4年やってくるという指摘もスルドイと思いますね。

男の方も、実際はひとりで食っていけないくせにとその弱みにつけ込んでいる(30頁)といわれる。

 

4 次に子供の問題は、十のうち八、九が夫婦の問題であるといわれる(48頁)。

夫とのコミュニケーションをあきらめながら、でも人生(夫、家族)のつまらなさを

受けいれられない母親の潜在的な欲求――を代弁するのは、その娘であると指摘される(47頁)。

 

5 日本の父親像について小津安二郎の映画を引用されておられる(108頁)。

お殿様的父親が「晩春」「東京物語」といった映画でどんどん崩れて行くということが分かるといわれます。

 

6 夫婦というのも、いろいろある人間関係のひとつであるという指摘(166頁)は

スルドイと思いますね。距離が近いだけに他の人間関係にないややこしさがある。

うまくやれるかどうかはお互いの技術である(167頁)。

老年期はお互いの生活圏をしっかりと分けてそれぞれ違う場所で過ごす時間を多くとるべきだといわれる(191頁)。

結婚する意味については「ひとりでは寂しいから」といわれる(213頁)ことは私もそう思いますね。

うまくやるためには「気づき」と「努力」であるといわれます(215頁)。私もそう思いますね。

  mae

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