読書案内 「日々是修行」佐々木 閑 著(ちくま新書783 ¥720)

1 この本は、物理学者戸塚洋二著「がんと闘った科学者の記録」の157頁に

出てくる花園大学教授である佐々木閑先生の本です。

この佐々木先生は、京大工学部を出た後、同大哲学科を出て仏教学者になられた人です。

この本には、現代人のための仏教100話が書かれてあります。

 

2 生きていくということは、本質的に「苦しみ」なのだ。

生きるということは年を取りながら、死に向かっていくということだ。

その苦しみを断ち切るところにこそ、真の安らぎがある(61頁)。

私もそう思いますね。これをどうやって断ち切るかです。

また、「生の苦しみ」こそが、智慧と慈愛を生み満足できる人生の、大切な栄養分になる

というのが釈迦の教えであるといわれる(155頁)。

 

3 劣等感を心の友に(174頁以下)について、劣っていることは少しも心配ない。

一番悪いのは、傲慢になって地道な努力をやめてしまうことだ。

劣等感は、それを防いでくれる素晴らしい一生の友であるといわれる。

 

4 年をとれば、残りの寿命は減る。体は衰え、記憶も薄れ、背後から死の薄闇が忍び寄る。

しかし、だからこそ、年をとった人は、その切ない状況を我が身のこととして確実に

感じることができる。

肉体が衰えていくからこそ、そこに宿る心には、生きることの本質を見通す洞察と、

そこから生まれる他者に対する深い優しさが備わってくる。

それは、年をとることの何よりの恩恵である(180頁)。

最近は、私もそう思うようになりましたね。

年をとっても、お金、お金と言っている人や、男の人や女の人に執着している人を見ると、

私自身もそうなっていないかと自省しています。

  mae

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