コラム「御園座で歌舞伎」

平成25年3月下旬ごろ、御園座で歌舞伎を家族で観に行きました。

 

そのなかの出しもので、森鴎外作の作品がありました。

 

内容は仲のいい武士の夫婦がいたのですが、弟の不始末からその仕事を引き継ぐということで、

江戸から京都へ1年の約束で赴任する武士の話しです。

 

京都で120両の借金をして購入した日本刀を友人に見せていた時に、

お金の貸主の武士がやって来て、誤ってその武士を殺してしまうということがあり、

有馬の方の藩にお預けという形で、37年も夫婦は離ればなれになる話しです。

 

妻の方は黒田家の奥女中に奉公となり、二人の間の子どもも、

病気で亡くしてしまうということもあったということです。

二人は37年ぶりに江戸の住んでいた家で再会するという話しです。

37年かと思って観ていましたら、ふと、先妻と初めて会ってから37年じゃないかと思いました。

 

37年前私は23歳で先妻は19歳だと思います。

5年間交際し結婚しました。ずっと昔のことのようにも思います。

その出しものが終わって、トイレに行きました。

トイレから帰る時、ふと今御園座の私の隣に座っているのが先妻だったらと、ちらっと思いました。

その後の17年間をどう話したらいいのか戸惑いましたね。

 

そう思いながら席に戻ったら隣に、

今年中学生になった息子とその後ろに当然ですが、現在の妻が座っていました。

なにか少し涙が出ましたね。

  mae

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