読書案内 「世界を知る力」 寺島実郎 著 (PHP新書¥720)

1 ロシアの日本語学校は1754年以前から始まり、

現在:サンクトペテルブル大学まで300年の歴史があるとのことです(26頁)。

1792年には、ラックスマンというロシア軍人が遣日使節を送ってきています。

よく、ペリー来日が対外的歴史として説明されていますが、ロシアの方が歴史は古いといえます。

1855年日露和親条約が結ばれ、1958年には箱館港に初代ロシア領事が着任しています。

その他に大横綱の大鵬の父君がロシア人であることを知っていることは少ないと思います(39頁)。

そういう点から、戦後は、「アメリカを通した世界」像に固執していたといえるといわれます(同頁)。

 

2 天平文化の東大寺の大仏殿に向かうペーブメントには、

日本の石の他、インド、中国、朝鮮半島の石も埋め込まれている(46頁)。

七福神にしても、日本、中国、インドのミックスで恵比寿様まで日本の土着の神で、

あとはインドヒンズー教の大黒天、毘沙門天、弁財天、中国仏教の布袋、道教の福禄寿、

寿老人ということで、これをひとつの宝船にのせることが日本的であるといわれます(47頁)。

 

3 イラク戦争によってアメリカが弱っていったことについて書いてあります(106頁以下)。

米軍兵士の死者が4339人。

9.11テロでは2982人ですのでこれを上回っています。

またお金はイラク戦争で3兆ドルの戦費負担となるといわれています。

このお金は12年間に及んだベトナム戦争を上回ります。

まったくブッシュ政権の8年間はいったい何をしていたんだと思いますね。

その後にサブプライムローンの破綻。

そういう政策にノーと叫んでオバマ大統領が登場したといえますね。

オバマ政権のいう「グリーン・ニューディール」政策についてはEV(電気自動車)、

RE(再生可能エネルギー)、IT(情報技術)がうまく相関・相乗すれば産業技術文明の

パラダイム転換がもたらされるかもしれないといわれます(119頁)。私もそう思いますね。

 

4 ネットワーク型の視界で世界をとらえると中国は大中華圏というネットワーク、

アメリカはユダヤ人のネットワークを媒介として国境を越えた力学を世界に浸透させて

いくといわれます(146頁)。

そのとおりですね。これこそが世界を突き動かしていく21世紀の構図ですね。

まさに「世界を知る力」なのです。

私が何故、細々とでも英語と中国語をやっているのか分かると思います。

 

5 アメリカとの関係について「大人の関係」を構築することが重要だといわれます(154頁)。

アメリカへの過剰依存をやめることだといわれます。

健全な常識から、そもそも独立国に外国の軍隊が駐留し続けていることが、

いかに不自然な事態であるか、私たち日本人は気付くべきだといわれます。

私もそう思いますね。

50年以上も在日米軍を抱え続けていることはとても健全な常識ではないですね。

しかも、そのコストの70%を日本が負担しているんですからね。

私はグアムへ移転すべきだと思っています。

  mae  

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