コラム 「不謹慎な話」

一昨年になりますが、父が死去したことによる私の中の喪失感があまりありません。

 

私にとって子供の頃から働いて成育してくれた父は大切な人だと思っていますが、

喪失感があまりなく、年もとっているのでそれなりに生きてよかったじゃないかと

思ってしまいます。

 

それに対して、事務所の北方にある名古屋医療センターの前をタクシーで通ると

14年前にこの建物の7階で亡くなった妻のことを思い出しますね。

できるだけタクシーではこの前を通らないようにしています。

 

その意味で今だに喪失感を味わうことがありますね。

亡くなる1年前に当時住んでいたマンションの裏のお寺がゴウゴウという火柱を

あげて燃えていたのを二人で見ていた時に、私の心の中で何か不安な胸騒ぎを

感じたことを今でも昨日のように感じることがあります。

 

自分以外の人との関係の深さというのは、失ってみないと分らないというものが

ありますね。

女の人と付き合っている時に、そんなに好きじゃないと思っていても、

いざ別れてしまうと大きな喪失感を経験することがありますよね。

その反対に、かなり好きと思っていても嫉妬すら湧かないということもあります。

 

人間の心はつくづく分らないものですね。

  mae

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